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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.64『いつも心に太陽を』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1967年 アメリカ・イギリス映画 ジェームス・クラヴェル監督『いつも心に太陽を』
(To Sir,with Love)

「映画に言葉はいらない」とチャップリンは教えてくれたが、
言葉を愉しむ映画もあって良い。
シドニー・ポワティエ主演作品を観るたび、
心地よく歯切れのよい台詞回しに酔いしれる。
知的なイメージの黒人俳優として道を切り拓いてきた
ポワティエならではの、唱えるような台詞回し。
加えて、スーツの似合うすらりとした長身ときらめく笑顔は、
すこぶる映像的であるから、もうそれだけでエンタテイメント性十分。

ほんとうに久しぶりに本作を観かえした。
初めて観たのは’70年代のリヴァイヴァル上映かなあ。
青春の真っ只中であったはず。

いつも心に太陽を.jpeg いつも心に太陽を②.jpeg

ポワティエ扮するマーク・サッカレーが赴任した
ロンドンの中学校には、貧しい家の生徒ばかりが在籍。
帰宅しても仕事や手伝いがあるため、とうぜん勉強はできない、
きちんとした言葉遣いもできない者ばかり。
そこで、ポワティエの台詞回しが活きてくる!
学園ものの先駆け的映画ではあるが、ありがちなプロットが並ぶのは否めない。
でもでも、ポワティエがかっこいいから、
気持ちがいい、スカッとする。ラスト・シーンもゴキゲン!

黒人男優にして初のオスカーに輝いた
『野のユリ』(’63)
”My name is Mr.Tibbs"のキメ台詞にこころ奮い立つ
『夜の大捜査線』(’67)
美加のレパートリーでもある”The Glory of Love"がテーマソングとして使われた
『招かれざる客』(’67)
’60年代のポワティエ作品、観なおしたくなっちゃうなあ!

ちなみにオスカーを受けた二人目の黒人俳優デンゼル・ワシントンは、
授賞式でアリーナ席にいるポワティエに向け、
トリビュートの言葉を捧げたっけ・・・!

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