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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.60『いつも上天気』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1955年 アメリカ映画 ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督『いつも上天気』
(It's Always Fair Weather)

スポーツはするのも観るのも苦手。
我が倅が小学校の運動会で花形になり始めた頃、
亡き父・巨泉が「美加ちゃんに似なくて良かった!
   足が速いのは俺に似たんだ」なんて真顔で言っていたっけ・・・

ジーン・ケリーのダンスを観ているだけで、
すっかりスポーツ鑑賞している気分。
アステアのエレガンスとは正反対の、
躍動感あふれるスポーティな身のこなし。
体型はガッチリ型なのに、
あれほど素早いアクロバティックな動きが出来るとは!

いつも上天気.jpg いつも上天気②.jpg

”ア”の項では『雨に唄えば』を観かえしたが、
”イ”から始まる手持ちのDVDのうち、めずらしい一作をみつけた。
本作は、劇場で観た記憶がない。
’70年代以降のリヴァイヴァル上映がなかったということか。
馴染み深い『錨を上げて』(’45)踊る大紐育』(’49)と並ぶ、
G.I.が主人公のミュージカル映画。

無事に除隊した3人の戦友が、
10年後同じバーで会うことを決め、再会と相成る。
長身のダン・デイリー、中背のジーン・ケリー、
小柄なマイケル・キッドはそれぞれ、TV局重役、ボクサーのマネジャー、
ハンバーガー・ショップ経営者となっている。
大輪の花を添える名ダンサー、シド・チャリシーがボクサーやトレーナーを
従えて踊るシーン、ケリーがローラースケートで、
夜のニューヨークを走り踊るシーンは見もの。
ケリーは本当に踊ること、エンタテイメントを提供することが
好きでたまらなかったんだなあと想わせる愛すべき一作。
原案は名作詞家コンビとして名高いベティ・コムデン&アドルフ・グリーン、
音楽はアンドレ・プレヴィン。


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