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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.129『オリエント急行殺人事件』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1974年 アメリカ・イギリス合作映画 シドニー・ルメット監督
(Murder on the Orient Express)
 
クセのある声が特徴的なイギリスの演技派アルバート・フィニーが、
名探偵エルキュール・ポワロに扮した唯一の作品。
大昔に原作も読んだが、やはりこのルメット版に親しみを覚える。
タイトル・バックにワルツが流れ、次々とスター俳優の名前が
アール・デコ調の文字で出てくれば、喜ばない映画ファンはいない!
各国から集まってきた、ワケアリの乗客たち。訛を聞き分けるのもまた一興。
 
オリエント急行殺人事件.jpg
 
キイ・ナンバーは"12”。12箇所の刺し傷、12人の容疑者。
雪で閉ざされた列車の瀟洒なサロンで、繰り広げられる謎解き。
シドニー・ルメット監督を知ったのは、『十二人の怒れる男』(’57)だが、
12人の陪審員のなかの一人、マーティン・バルサムが、
本作ではポワロの友人ビアンキに扮し、ムード・メイカー的役割を果たす。
乗客のひとりであるヴァネッサ・レッドグレイヴは、
”ア”の項で紹介した『アガサ/愛の失踪事件』(’79)に於いて、
アガサ・クリスティ本人に扮することとなる。
 
オリエント急行殺人事件 (3).jpg オリエント急行殺人事件 (2).jpg
 
憎まれ役をこの上なく憎々しげに演じきったリチャード・ウィドマーク、
往年の美貌とは見紛う地味な役柄で三つ目のオスカーをゲットしたイングリッド・バーグマン、
ベルギー訛で皆を煙に巻きながら、良心に賭けたポワロを熱演したアルバート・フィニー。
 
 
サウンド・トラックを手がけたのは、
ジャズ・ピアニストでもあったリチャード・ロドニー・ベネット。
ピンキー・ウィンタースの伴奏を務めたアルバム”Rain Sometimes”は愛聴盤!
ラストのサーヴィス・ショットも含め、映画人への愛を感じる、
ゴージャスなクライム・ストーリーに仕上がっている。

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.128『王子と踊子』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1957年 アメリカ・イギリス合作映画 ローレンス・オリヴィエ監督『王子と踊子』
(The Prince and the Showgirl)
 
マリリン・モンローはマシュマロ。ベイビー・ピンクの、
やわらかくて、指で触れるとはずむマシュマロ。
彼女の悲劇的な部分を知ってもなお、あらゆる人の心を癒す、かの笑顔は永遠!
 
我が恩人の一人である評論家・川本三郎氏の著作『ハリウッドの黄金時代』によれば、
1930年代に映画界でも活躍した”セックス・コメディの女王”であり、
小説や脚本も手がけた女優メイ・ウエストは、
当時の女優たちを悉くこきおろすなか、
マリリンのことだけは「ユーモアがある」と褒めたそう。わかる気がする。
 
王子と踊り子.jpg 王子と踊り子 (2).jpg
 
『王子と踊子』でのマリリンは、”ア”の項で紹介した
『荒馬と女』(’61)”オ”の項の『お熱いのがお好き』(’59)ほどではないが
かなり肉付きが増し、ハガビリティ絶大。
架空の国の大公であるオリヴィエに見初められ、
うろたえながらも魅力全開!
 
オリジナルはオリヴィエと
当時の妻ヴィヴィアン・リーが共演した舞台劇であるから、
当然のことながら台詞が多い。
無邪気なお色気をふりまきながら、
オリヴィエを相手に丁々発止のマリリンは,
コメディエンヌとしても一流と証明している。
映画作品としては、言いたいことは多々あるが、
マリリンを観ているとやさしく穏やかな気持ちになれるから、
いいじゃないか!
 

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.127『王様と私』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1956年 アメリカ映画 ウォルター・ラング監督『王様と私』
(The King and I)
 
マーガレット・ランドンが1944年に発表した小説をベースにした映画は三作観た。
アイリーン・ダン、レックス・ハリソン主演『アンナとシャム王』(’46)はVHSで持っている。
ジョディ・フォスター、チョウ・ユンファ主演『アンナと王様』(’99)は、
リアル・タイムで試写室で観た。
そして本作、デボラ・カー、ユル・ブリンナー主演のミュージカル版『王様と私』(’56)を、
今回久々に観なおし、
よくぞ、ミュージカルにしてくれた!と、改めて感じた。
 
王様と私 (3).jpg 王様と私.jpg
 
1860年代、ひとり息子を抱える未亡人の英国女性アンナが
シャム王に招かれ、宮廷の家庭教師となる。
デボラ・カーは知的で上品な美人役がぴったりの女優であったが、
ストイックな風情に逆に色気を醸し出す個性あり。
エキゾティックな美男であるユル・ブリンナーにはピュアな少年ぽさがあり、
二人が並ぶと、類型のない”画”になるのだ。
英国大使を招いての晩餐会でのアンナの衣裳とビーズのシニヨン、
何度観ても胸がときめく!
 
王様と私 (2).jpg
 
歌曲はロジャース&ハマースタイン。ダンス・シーンに流れる”Shall We Dance”ほか、
 ”Getting to Know You” ”Hello Young Lovers”などなど、佳曲が目白押し。
デボラ・カーの歌は、ナタリー・ウッドやオードリー・ヘプバーンの吹き替えも手がけた
マーニ・ニクソンだが、
陰の立役者であったマーニの名前に光を与えた
デボラ・カーのエピソードをドキュメンタリー作品
『ハリウッドを救った歌声~史上最強のゴーストシンガーと呼ばれた女』を観て知り、
 顔だけでなく心も美しいひとだったんだなあと感動したことを想い出す。
 
これは恋だったんだ。こんな恋もいいなあと思う。

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.126『おしゃれ泥棒』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1966年 アメリカ映画 ウイリアム・ワイラー監督『おしゃれ泥棒』
(How To Steal A Million)

今もって若い女性たちの”ファッション・アイコン”であるオードリー・ヘプバーン。


彼女の出演した作品はすべて観ているはずだが、
さて、最もオードリーに合っていた役とは?

可愛らしさという意味では若いときに限る。
”ウ”の項で紹介した『麗しのサブリナ』や、
出世作『ローマの休日』『昼下がりの情事』あたり。
人間ドラマとしては”イ”の項の『いつも2人で』”ウ”の項の『噂の二人』なども見応えあり。

おしゃれ泥棒.jpeg おしゃれ泥棒 (2).jpeg

本作『おしゃれ泥棒』でのオードリーは
30代後半にさしかかり面差しは皺も目立つが、とにかくフォトジェニック!
ジヴァンシーの白のスーツに帽子、白縁のサングラスで、
赤いオープンカーを繰り、登場するシーンなど、
グラマー・ビューティのマリリン・モンローや
エリザベス・テイラーではピッタリこないはず。

贋作家である父親の仕業がいつばれるかとビクビクしている
お洒落な一人娘ニコルに近づくのは、
ブロンド、ブルー・アイズ、長身の”LAWRENCE”ピーター・オトゥール。
イーライ・ウォラックやシャルル・ボワイエも脇を固める。

ゴッホやピカソ、セザンヌ、
何でも描いちゃうパパという、
アート絡みのストーリーも楽しめる。
『オーソン・ウエルズのフェイク』(’73 )なんて、想い出すなあ!
年増になっても娘っぽい可愛さを自然体で出せたオードリー。
ニコル役、もしかしたら最適役かも?


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楽園にヴォランティア在り聖五月 魅歌 [日記・雑感]

我がパートナーの運転で、
念願の”ROSE GARDEN”にやってきました!
昨年は閉まっていたため、2年ぶりであります。
此処に来ると、すべての憂さを忘れられるのです。
 
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早起きして午前10時過ぎに到着、月曜日ゆえ人影は疎ら。
今年は閉園しない代わりに、地面に順路が示されているのです。
夥しい花数・種類の薔薇たち!まさに楽園!
すこし汗ばむような気候のなか、ヴォランティアの若い男性が手入れをしています。
「お疲れ様、ありがとうございます!」と思わず声をかけてしまいました。
この時世に、こんな幸せな気持ちにさせて貰っているのですからね!
恥ずかしがり屋ふうのおにいさんに、当然のことのように会釈のみ返されましたよ!
 
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午前中の空いた中華街でテイクアウトの点心を買って戻り、
海に面したベンチで、缶ビール1缶だけシュワッ!
車の運転がある我がパートナーはカロリー・ゼロのコーラ。
ゴメンね~!ああ、海の匂いがする!
 
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久々に中華食材も購入。
ピータン、白きくらげ、干し海老などなど。
何を作ろうかな?
 
横浜は長年出演していたライヴハウスもあり、
想い出深い街。やはり他にはない魅力にあふれた街。
咲き競う薔薇の精気と色彩を全身に浴びて、
また暫くは心すこやかに過ごせそうな気がします!

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.125『オズの魔法使』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1939年 アメリカ映画 ヴィクター・フレミング監督『オズの魔法使』
(The Wizard of Oz)

第二次世界大戦が始まった1939年、
ハリウッドでは歴史に刻まれる二作品が誕生した。

『風と共に去りぬ』そして本作『オズの魔法使』、監督はともにヴィクター・フレミング。
どちらも、何回となく観てきたが、後者は’80年代に新宿の名画座でも観た。
MGMミュージカル特集と銘打ち、12作品だったっけ・・・

今回久々に観なおし、
冒頭のモノクローム部分が意外と長いことに気づいた。
ドロシーの冒険パートであるカラー部分があまりにカラフルであるため、
導入部の印象が薄らいでしまうのだ。

オズの魔法使い (3).jpeg オズの魔法使い.jpeg オズの魔法使い (2).jpeg

いやはや、資金のつぎ込みかたが半端じゃない。
改めて観ると舌を巻く。
メイク、衣裳、プロダクション・デザイン、
全て妥協せず、お伽の国を作りあげる熱意がみなぎり、
やはり、遺しておくべき”MASTERPIECE”だったんだなあと、
感慨が湧き起こる。
16歳でドロシーを演じ、
将来を約束されたジュディ・ガーランド、47年の生涯で、
本作を越える役と出会えただろうか?

ルビーの靴が欲しかった。
踵を三回鳴らして
”There is no place like home”と唱えるドロシーに、
また涙してしまった。
ステージで『虹の彼方に』を歌うたびに、
心ではこの台詞を唱え続けるだろうなあ・・・

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.124『大いなる勇者』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1972年 アメリカ映画 シドニー・ポラック監督『大いなる勇者』
(Jeremiah Johnson)

ロバート・レッドフォードと言えば、
ブロンドにブルー・アイズの美男俳優の代名詞だった。
年齢は親に近いのだけれど、”名画座少女”の身には、
往年の映画も身近に感じられたのかも知れない。
大ファンというわけではなかったが、
スクリーンに映し出される優しい笑顔は心なごませてくれた。

名匠シドニー・ポラックは、
”ア”の項で紹介した『雨のニューオリンズ』(’66)に於いて、
30歳にならないレッドフォードに
流れ者の色男を演じさせたが、
本作では実在のマウンテン・マンである
ジェレマイア・ジョンソン役で堂々主演を託している。
あの男前を髭で覆い隠し、文明を捨てた男を演じたレッドフォード、
キャリア上、最も意外なキャスティングかも知れない。

大いなる勇者.jpeg 大いなる勇者 (2).jpeg

1850年代、ロッキー山脈へと入り、
厳しい自然と闘いながら、
ネイティヴ・アメリカンに家族を殺された少年を救い、
別の種族の酋長の娘を妻とし、
自給自足の生活を続けるジェレマイア。

印象的なシーンがある。
ネイティヴ・アメリカンの妻の口元が赤くなっているのを見て、
ジェレマイアは顔中を覆う髭をすっかり剃ってしまう。
自分の髭でかぶれたと思い込んだのである。
英語を話せない妻、家族の悲劇で言葉を失った少年との日々。
徐々に心を通わせるプロットは美しく、
平和な日々が続いて欲しいと、観客は願うようになる。
雄大な自然のなか、果たして文明人は生きてゆけるのか、
せめぎあう感情を体験して欲しい。


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”美加のNice’N’Easyタイム” [テレビ・ラジオ]

水曜日はラジオ番組”美加のNice'N'Easyタイム” 4週分の収録。
自宅からのリモート収録も早や一年!

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プログラムをご紹介しましょう。
7月25日『海の見える歌』
-”A Sailboat in the Moonlight””Harbor Lights”他
8月1日『トリビュート・アルバム特集』
-パティ・オースティンのエラ愛唱曲集、
マット・ダスクのチェット・ベイカー・ソングブック他
8月8日『コンポーザー特集』
-マンハッタン・トランスファーのチック・コリア・ソングブック、
メレディス・ダンブロッシオのアーサー・シュワルツ集など
8月15日『なりすましジャズソングⅠ』
-女の恨み節の男性ヴァージョン、美女に捧げた歌を女性歌手が歌うなどなど・・・

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収録後はウォーキングへ・・・と思いきや、
雨模様となり、ホームセンターで買い物がてら歩数を稼ぐ。
そうか、まだ連休中か!平日にしか来たことがないため、
広い店内だが人が多く感じ、そそくさと帰途につく。
明日は晴れてくれるかなあ・・・



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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.123『狼の血族』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1984年 イギリス映画 ニール・ジョーダン監督『狼の血族』
(The Company of Wolves)

物語のなかの物語。またその物語のなかの物語。
マトリョーシカのように、どんどん出てくる。
深い森。赤いケープの少女。ひとり暮らしのおばあさん。
そうくれば、グリム童話の『赤ずきん』だけれど、
ニール・ジョーダンはそれだけでは終わらせない。

眠り続ける少女。夢のなかの夢、またその夢のなかの夢。
べったりと口紅の塗られた唇を半開きにして、うなされる少女。
「オトコは皆、オオカミ」と言われて育つ女の子は、オオカミに興味津々。
こわいものは指の間から見たくなるもの。
少年のように欲望が明確でないだけ、
妄想に苛まれる少女の姿は蠱惑的。
”オオカミ”を、本物の”狼”にして、
狼男伝説も絡めちゃう、遊び心。

狼の血族 (2).jpeg 狼の血族.jpeg

アイリッシュであるニール・ジョーダンは、
ダーク・ファンタジーである本作の”恐怖の美学”で注目され、
ジャズソングをモチーフにした『モナ・リザ』(’86)
『スターダスト』(’91)などを経て、『クライング・ゲーム』(’92)で
オスカー(脚本賞)を獲得。スティーヴン・レイはこの出世作にも登場。
強面に合った役、うわあ、こわい!

ちなみに『赤ずきん』のパロディとして、
デイヴィッド・スレイド監督『ハード・キャンディ』(2006)はぶっ飛びの衝撃作。
男性諸氏よ、「赤ずきんちゃんに、気をつけて!」

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.122『OK牧場の決斗』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1957年 アメリカ映画 ジョン・スタージェス監督『OK牧場の決斗』
(Gunfight at the OK Corral)
 
ワイアット・アープとドク・ホリデイのコンビと言えば、
ジョン・フォード作品『荒野の決闘』(’46)での、
ヘンリー・フォンダとヴィクター・マチュアが
映画ファンとして正統かなあと、長年信じてきたが、
娯楽性の高い本作も、やっぱり捨てがたい!
あの押し出しの強いバート・ランカスターを、
カーク・ダグラスが食っちゃうんだからねえ!
 
OK牧場の決闘.jpeg
 
正義の名のもとに役目を果たすべく恋も諦める覚悟でありながら、
憎まれ者のドク・ホリデイをかなり当てにするワイアット。
ジョー・ヴァン・フリート扮する酒場女ケイトにつれなくしながらも、
未練たらたらのドク・ホリデイ。
フリートは”エ”の項で紹介した『エデンの東』で、
ジェイムズ・ディーンの生き別れた母を演じた仇っぽい女優。
本作でも、美人のロンダ・フレミングを圧する迫力、
そのケイトもまた、ドクに惚れ抜きながら、身持ちの悪さが災いする。
矛盾だらけの、ていのいい無法地帯。
犠牲になるのは、イノセントな存在。デニス・ホッパー、若いなあ・・・!
 
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多くの血が流されようと、のんびりと響く、フランキー・レインの歌うテーマソング。
 
ストーリーの説明ともなっている歌詞がつき、何とも愛すべきヒット曲。
本作の先輩格である、『荒野の決闘』の原題は
”My Darling Clementine”そう、こちらも牧歌的な一曲。
クレメンタイン役の女優の顔が想い出せない。
よ~し!また観なおさなくっちゃ!

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