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賞状を手にして辿る年の暮 魅歌 [日記・雑感]

兼ねてから報せをいただいていた、
日本ジャズ音楽協会 功労賞の賞状が届く。
10月に予定されていた授賞式も時世により中止となり、
いまひとつ実感が湧かないままであったが、
賞状を手にすると、大変な一年だったなあという感慨とともに、
喜びがつのってくる。

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午後12時30分からは、セントラルパーク・ロータリークラブ例会にZOOM参加。
ホストとなる幹事のA.H.氏に感謝。
途中から暫し音声が途切れるも、
すぐに回復し、ほっとする。
今後はリモート集会の充実を図る企業・団体が著しく増えて然るべきと切に思う。
この疫病は、「無駄のないゆとりある生活のための試練」と、信じたい。

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閉会後は生徒のレッスン。
2021年1月開催予定のミニ発表ライヴ参加予定者は現時点で9~10名。
まだまだレッスン再開していない生徒、
音沙汰のない生徒なども居り、落ち込むことはあるが、
「ジャズソングを歌うことはライフワークです」と言いきり、
レッスンを続けている生徒たちのため、
達成感あるイヴェントにしたいと思う。
ビニール・シートのツール、マイクの消毒、
無観客などなど、感染防止対策を駆使して行なう予定!

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.96『エーゲ海の天使』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1991年 イタリア映画 ガブリエーレ・サルヴァトレス監督『エーゲ海の天使』
(MEDITERRANEO)


疫病の真っ只中から逃れて、暫し現実逃避したい!
我が身も含め、この時世に夢みる人は多いことと思う。
美加の眠りの中の夢は、
通常から感触・匂い・味などすべて存在する世界であり、
現実逸脱はなかなか叶わない。
リアル過ぎるのよね!
本作を試写室で観た時代を懐かしく想い出す。
サファイア色の海が忘れられない。

第二次世界大戦中の1941年、
エーゲ海に浮かぶ島に任務で上陸した8名のイタリア兵の物語。
何処までも蒼い海とゆったりと流れる時間に身を任せる彼らに売り込みに来るのは、
ヴァンナ・バルバ扮する気のいい娼婦。

エーゲ海の天使.jpeg エーゲ海の天使(3).jpg エーゲ海の天使 (2).jpg

30年近く時が流れ、再び本作を観なおした。
「僕らは国に見捨てられた」という兵士の言葉が心に響く。
戦争がなければ、失われずに済んだもの。
戦争により見舞われた別の人生。

ずいぶん昔に、
本作のことを拙著『私の偏愛シネマ・ガイド』に記したことがあり、
『鎌倉市川喜多映画記念館』にも所蔵されている。
アカデミー賞外国語映画賞を受賞した、愛すべき一作品である。

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郷愁や空に向かつて冬薔薇 魅歌 [日記・雑感]

すこし風が冷たいが、ウォーキングへ出る。
空の青さに向かって開く、冬薔薇(ふゆそうび)を撮影。
報道番組では「2020年の年末は里帰りする人が少ない」とのこと。
当然かと思う。
”寅さん”の妹・さくらさん同様、
美加は生まれた町に住み続けている。
小学生のころは、田舎のある子が羨ましくて仕方がなかったっけ・・・
皆が憂い、悩むこの時世、
故郷と折り合いをつけねばならない人々は悩みがひとつ多いのだろうか。
 
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午後は生徒のレッスンがあるため帰宅。
夜はNetflixでロン・ハワード『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』を観る。
定住が叶わない”White Poor"の一家から
イエール大学ロースクールに進み、作家となったJ.D.ヴァンスの原作を、
子役出身の名手ロン・ハワードが映画化。
 
薬物依存症の母を演じたエイミー・アダムス、
気丈な祖母に扮したグレン・クローズ。
 
二人とも、オスカーを手にして欲しいと思うほどの大熱演!
殊にグレン・クローズは、我がパートナーがオスカーに於ける
”無冠の女王”と呼ぶ演技派。ノミネート7回、御年73歳。
 
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ハワード監督は人間ドラマが上手い。
子どもの頃から大人の世界を観てきたからか。
『ラスト・シューティスト』(’76)では
ジョン・ウェイン、ジェイムス・スチュワートと共演。
二十歳を過ぎていたはずだが、
童顔にソバカスで幼く見えた。
ほどなく役者を止めて監督となり、大正解!!
『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』に於いても
”White Poor”の実情を赤裸々に描くなか、ハワード独特のまなざしが感じられる。
 

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早咲きの花に纏わる冬の蜂 魅歌 [日記・雑感]

WOW! 久々に歩いた地元の遊歩道で、
更紗木瓜とおぼしき花を見つける。きれいな斑模様!
木瓜といえば、新春を迎えてから観る花であり、
俳諧でも春の季語。早いなあ!

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明日はじいちゃん(義父)の検査日であり、
我がパートナーの身支度をきちんとして送り出したいため、
二人して二日続けて休肝日とする予定。
お酒を飲みたくなくなるメニューを考えながら歩く。

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帰宅し、来週に控えたラジオ番組”美加のNice'N'Easyタイム”で
紹介予定の新作映画をオンラインで観る。
デンマークのスザンネ・ビア作品『アフター・ウエディング』の
ハリウッド・リメイク版『秘密への招待状』、
なるほど、こういうリメイクね、
女優陣が力演。感想は改めて書こう。
冬至まであと二十日足らず。
”日脚伸ぶ”の季語で俳句を作れる日を心待ちにしようっと・・・

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.95『エイトメン・アウト』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1988年 アメリカ映画 ジョン・セイルズ監督『エイトメン・アウト』
(EIGHT MEN OUT)

ジョン・セイルズ監督を知ったのは、
20代のころ渋谷の「ユーロ・スペース」で観た
『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』('84)がきっかけ。
黒人青年の姿をした宇宙人がニューヨークに現れるという
異色のファンタジーで、ジョー・モートンを一躍有名にした。
その後、セイルズ作品はつとめて観るようにしてきた。
社会派と呼べる映画作家だが、ユーモアのある堅苦しくない作風に惹かれたのかな。

ジョン・セイルズが1919年ホワイト・ソックス八百長事件を扱った
『エイトメン・アウト』は、ノスタルジックな映像で綴られていく。
カンカン帽を被った男たちがスタジアムに詰めかけ、
貧しいストリート・キッズたちにとり、野球選手はヒーローである。
どんな職業でも、働いた分のギャランティは与えられて然るべき。
選手たちを追い込んだオーナーの太鼓腹が恨めしい。
セイルズ自身もジャーナリスト役で出演、
193センチの長身とハンサムぶりが目立つ。
スターたちより、二枚目なのよね!

エイトメン・アウト (2).jpeg エイトメン・アウト.jpeg

時代を象徴するジャズソングもFEATUREされる。
1918年に作られたジャズソング”AFTER YOU'VE GONE”である。
「泣いている私を置いて去った貴方、
   いつかきっと、大切なひとを失ったと後悔するわ!」という恨み節。
八百長により、球界から姿を消した8名の選手たちに
「後悔先に立たず」と言いたいのかなあ・・・

セイルズ作品で心うごかされた『リアンナ』(’83 )は
LGBT映画の先駆けとも呼びたい力作であり、
やはりジャズソング”NEVERTHELESS” がテーマソングとなっている。
「私は正しいのか、間違っているのか、
   後悔の人生を送るのか、それにも拘わらず、
    貴女を愛しているの」という歌詞を持つ美しい歌曲。
セイルズ監督に会えたら、ジャズソング談義、したいなあ・・・  

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