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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.193『クラッシュ』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

2005年 アメリカ映画 ポール・ハギス監督 『クラッシュ』(Crash)

群像劇に挑むひとは果敢。
今は亡きロバート・アルトマンはその名手であったと信じるが、
一筋縄では極められないジャンル。
”ウ”の項でアルトマン作品『ウエディング』(’78)を参照して貰えると嬉しい。

ポール・ハギスはチャレンジングな監督デビュー作『クラッシュ』で、
オスカー(作品・脚本)を獲得した。
前年にクリント・イーストウッド監督・主演作『ミリオンダラー・ベイビー』の脚色により、
オスカー・ノミニーとなり、本作で花ひらいたという感。

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舞台となるのは、クリスマスが近づいたロスアンジェルス。
マット・ディロン、サンドラ・ブロック、ドン・チードル、テレンス・ハワードなど
主演級のスターから、渋い脇役陣まで、人種の異なる14名の主要キャストが存在感を競う。

人と人が衝突(Crash)しあうことが少ない大都会に於いて、
ひとつの出来事が連鎖反応のように、人と人を愛憎で繋いでゆく。

観おわったあと、ビールを飲みながら、
ああだこうだと話が出来る映画が好き。
互いの記憶を探り合いながら、
共犯意識のような絆が生まれる、そんな力作である。

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