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紫陽花咲く孤独しづかにひろがりぬ 魅歌 [日記・雑感]

倅が会社の近くに引っ越した。
すこし時間を巻き戻そう。
 
ざあざあ降りの金曜日に、
父親が助手席に乗り3年ぶりの運転練習。
美加は苦手な後部座席に陣取り、
オヤジと倅の会話に耳をそばだてる。
男同士は実にツーカーな関係。
ガタイの良い我がパートナーが助手席に乗ると、
視界が完全に閉ざされる。
車酔いしないよう、おとなしく疎外感にまみれよう。
 
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「日曜日は晴れるから、軽トラックをレンタルして荷物を運ぶ。
月曜日に時間があるなら、部屋を観に来てもいいよ」とのこと。
 
長女の瑠奈から日曜日にLINEあり。
”燿司の引っ越しに10人くらい手伝いに来てくれている、感謝だね”
男子たちは力仕事、瑠奈はじめ女子たちは新居で待機しているらしい。
 
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パッキリと晴れた月曜日、
3年間暮らした新宿のアパートで倅をピックアップ。
車を降りる美加に、「なにするの?」と倅。
荷物も運べないくせにと言いたげ。
「想い出に写真を撮る。
    二度とこの辺りには来ないだろうから」と美加。
「相変わらず、大げさだねえ」と倅。
 
倅が初めてひとり暮らしした部屋は1Kで狭かったが、
この天窓だけは気に入っていたから撮影。
今度の部屋は3Kで
(都心なら3DKと言っても許される広さ)
ひとり暮らしには広い。結婚でもする気か?
「中野から車なら40分くらいかな」なんて、
ウソばっかり!遠くてかなしくなる。
 
「まだ着かないの?まるで地方に転勤したみたい!」
「地方に転勤したんですよ、飯田橋から東所沢へ」ああ、にくらしい!
涙がでてくる。
 
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置き土産のゴミ箱。
「父(我がパートナーの呼び名)、
 悪いけどゴミ捨てといてくれる?
 ゴミ箱も使ってよ、実家のゴミ箱は手で開けるやつでしょ」と。
確かに足で開けられるゴミ箱、便利!
感心してどうする!?
 
 
 
 
 
 

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初夏の風とおりゆく密度かな 魅歌 [日記・雑感]

土曜日は倅の城野一哉主宰『いま句会』
コロナ禍で立ち上げた句会のため基本的にリモートであったが、
先月初めてリアル開催となり、今月で2回目。
 
兼題:色という語、あるいは各色の色、季語に内包されていても可。一句。
当季雑詠:一句。
席題:レプリカ(模造品)+季語。例‐造花、地球儀など。一句。
 
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左から、康友、魅歌、石垣、一哉、史。
感性豊かな若者たち、おまけに映画通ぞろいであり、
平均年齢をぐぐ~っと上げている美加だが、話は合うんだよなあ・・・!
”断捨離”した我が家の三階16~17帖のスペース、すべての窓を開け放し、扇風機を回し、
参加者はPCR検査を済ませ、マスク着用。
 
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今回はリアル5名、不在投句2名、計7名21句と少なめながら、
開けてみると点数がばらけて、面白い展開に!
 
昼寝覚アンドロイドになりかかる 魅歌(4点句、2名選)
 
来月からは、倅の新居で開催だそうで、
美加は不在投句になるだろうなあ・・・
みんな、感染対策をしっかりね~!
 

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.206『ケーブルガイ』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1996年 アメリカ映画 ベン・スティラー監督
(The Cable Guy)
 
ダイナ・ワシントンの歌う”TV is the Thing This Year"が聞こえてくる。
ぶれたテレビの画面が映し出されるなか、
サミー・デイヴィス・ジュニアが
「ブラック・コーヒーに砂糖とクリームを入れるかい?」
と言われているシーンも!
のっけから人を喰った滑り出し。
 
育ちの良さそうなベイビー・フェイスの
マシュー・ブロデリックが扮するビジネスマンが、
ケーブル・テレビを観ようと思い立ったことから、
胡散臭い”Cable Guy”と知り合う。
扮するのは長身でハンサムながら、
アクの強いコメディアンとしての道を極めるジム・キャリー。
 
ジムの作品は”エ”の項で紹介した『エース・ベンチュラ』(’94)ほか、
たくさん観てきたけれど、
案外、本作の”Cable Guy”がもっともキャラに合っているのかも・・・?
あくまで毒を発散し続けるほうが、
しおらしさを垣間見せるよりジムらしい。
 
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佳きにつけ悪しきにつけ、映画ネタ満載。
『ミッドナイト・エクスプレス』(’78)ネタは、
すぐにわかっただけにゾゾ~ッ!
わざわざ「オリヴァー・ストーンの台詞で・・・」と来るからねえ!
ちなみに監督はアラン・パーカー、脚本はオリヴァー・ストーン。
マシューの父親役で、ジョージ・シーガルが顔を見せている。
異様な盛り上がりを見せる”お下劣連想ゲーム”が不気味!
 
「テ~レビばっかりみていると、い~まにしっぽがはえてくる」
という歌を思い出す。
 どこで覚えたんだろう?テレビでだったりして・・・

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『アート石井』レッスン [日記・雑感]

木曜日は地元でウォーキングしてから、車中のひととなる。
まずは銀座「ギャラリー杉野」で、我が生徒C.O.さんを含むグループ展を鑑賞。
『儚いアロエ』という作品、イイなあ。部屋に飾りたい一品。
ジャズソング”Stars Fell on Alabama”を下敷きにした作品も興味深く見せて貰った。
 他のメンバーよりも自己主張ある画風と感じる。
 
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番組”美加のNice’N’Easyタイム”のスポンサーを務めてくださっている
『千代田テクノル』本社に同録CDをお届けし、下町へ。
 
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生徒たちのレッスンを終え、帰途につく。
さあ、この週末は何となく気ぜわしい。
若者句会もあるし、久々に”母”となるべきか・・・?

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.205『激突!』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1971年 アメリカ映画 スティーヴン・スピルバーグ監督
(Duel)

自分より大きくて強いものが、
自分を狙って追いかけてくる。
逃げ道はない。
初めて本作を観たときは、
あまりの不条理に苛立ち、
ストレスが溜まった。
二回目に観たときは、こりゃSFか?と感じた。
三回目に観かえして、
誰しもが一度は向き合わなければならない、
”死”との対峙を感じた。
人は必ず死ぬ、
死ななかった人はいない。
だが、いつ、どのように、死ぬか?

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殆ど一人芝居と言える主人公を演じる
デニス・ウィーヴァー。当時46~47歳。
細面に彫りが深く、
口髭と眼鏡、神経質な表情。
何処にでもいる、気の小さい家庭持ちの
中年男に見えるところが勝因。
そうそう、”ク”の項で紹介した
オーソン・ウエルズ作品『黒い罠』(’58)では、
エキセントリックな怪演を見せていたっけ。

不条理に嘆き、
何とか逃げ出そうともがき、
やがては腹を決めるのが人生。
死ぬものか!絶対に負けるものか!
本作を観て、きっと、
そう感じるはず!感じて欲しい!

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