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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.136『華麗なる賭け』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1968年 アメリカ映画 ノーマン・ジュイソン監督『華麗なる賭け』
(The Thomas Crown Affair )
 
チェス盤を挟んで向き合う男と女。
ヌード・ベージュの光沢たっぷりの唇をセクシーに触るフェイ・ダナウェイ。
うろたえて勝負に負けたスティーヴ・マックイーンが囁く。
”Play something else.”
熱烈にキスしつづける二人。
ぐるぐるまわる、かのキス・シーン!
 
華麗なる賭け.jpg
 
先述のキス・シーンがあまりに取り沙汰されたため、
娯楽作品以外の何物でもないようなイメージが焼きついた本作。
今回、久々に観なおし、確かに”アメリカン・ニューシネマ”の色もあるよなあと再認識。
ノーマン・ジュイソンは職人的な映画作家であり、
ジャンルを超えて映画ファンを楽しませてくれた。
マックイーンの『シンシナティ・キッド』(’65)、
ポワチエの『夜の大捜査線』(’67)何度観たことか!
そう、”ア”の項で紹介した『アグネス』(’85)みたいな映画も撮っちゃう。
 
華麗なる賭け (2).jpg
 
本作のテーマソングはミシェル・ルグランの手になる
『風のささやき』 ラビリンスに迷い込んだようなメロディと象徴的な歌詞の一曲。
マックイーンの繰るレモン色の自家用機が空を舞うシーンにピッタリの一曲。
 
バービー人形の如きフェイ・ダナウェイが風に塗れるラスト、さあ、どう見る? 

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