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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.114『王になろうとした男』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1975年 米・英 合作映画 ジョン・ヒューストン監督『王になろうとした男』
(The Man Who Would Be King)

相次いで亡くなった英国出身の名優、
ショーン・コネリーとクリストファー・プラマーの共演作として、
”オ”の項で選び久々に観た。
もうひとりの主演は、やはり英国の名優マイケル・ケイン。
コネリーより3歳下、プラマーより4歳下、
いずれにせよ高齢であるが、
出演作の多いことでも知られる俳優であるから、
今後も名演を見せてくれることを願う。

自らも冒険家的な人生を送ったジョン・ヒューストン監督の超大作であり、
やはり、ヒューストンはタダモノではなかったと改めて思う。

嘗ては英国軍人であった、
コネリー扮する男性美発散のダニエルと、
ケイン扮する軽妙やさ男ピーチー。
今では山師ふうのコンビとなり、秘境カフィリスタンを目指す。
内戦に紛れて、王になろうという野望を携えて・・・
ふたりと往き合う原作者ラドヤード・キプリングに扮するのがプラマー。

王になろうとした男.jpeg 王になろうとした男 (2).jpeg

現在を見せつけ、回想と流れていく作りは、
『アラビアのロレンス』(’62)ほか
冒険劇の常套手段ではあるが、ケインの変装にドキリ。
彫刻のような面差しのコネリーは、
英国軍服から秘境の王様ファッションまで、
肉体美で着こなし、男くささを振りまく。
コスチュームものが似合い、あまりに絵になるため、
吊り橋のシーンでは、今回もまた叫んでしまった!
男たちの運命を狂わせる秘境の美女ロクサネに扮したのは、
当時のケインの妻シャキーラ・ケイン。妖艶だったなあ。

ジェームズ・ボンドを降板してから本領を発揮、
オスカー(”ア”の項で紹介した『アンタッチャブル』で助演男優賞)もゲットしたコネリーは、
いわばボンド俳優の出世頭ともいえる。
プラマーも80歳を過ぎてから『人生はビギナーズ』(2010)で
82歳にしてオスカー(助演男優賞)を獲得。
雄姿を、男の色香を、美声をありがとう!

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