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『マジック・ランタン・サイクル』 [映画]

おん年94歳、生きながらにして伝説の映像作家
ケネス・アンガーの短編9作品を集めた『マジック・ランタン・サイクル』(’81.米)が
HDリマスター版でリヴァイヴァル上映される。
さすが、デレク・ジャーマンを我が国に紹介したアップリンク浅井隆氏の企画。

アンガーは1927年カリフォルニア州サンタモニカ生まれのドイツ系アメリカ人。
10代から超自然現象や儀式魔術に興味をもち、
アレイスター・クロウリーが説いたセレマの信奉者となり、オカルトへの探究心は
映像作家としてのライフワークともなる。

スコピオライジング02 (640x467).jpg 人造の水 (600x400).jpg

1940年代から映像制作を続け、ジャン・コクトーに賞され、
のちにはデレク・ジャーマンやデイヴィッド・リンチらにも影響を与えたアンガー。
本作は長年に渡り改訂が続けられ、1980年に完成、日本では1995年に初公開。
『人造の水』(’53)、『スコピオ・ライジング』(’63)、
『ラビッツ・ムーン』(’50)、『花火』(’47)など、興味深い作品群。
イメージが次から次に押し寄せる短編集は、脳が覚醒する。

ラビッツムーン (640x467).jpg 花火02 (640x467).jpg

1960年代にはロック・ミュージシャンとの交遊が盛んになり、
やがてはローリング・ストーンズ、後にマンソン・ファミリーの一員となるボビー・ボーソレイユとも
映像制作をしたアンガー。ミック・ジャガーとは『我が悪魔の兄弟の呪文』(’69)、
ボビー・ボーソレイユとは『ルシファー・ライジング』(’73)でコラボレイション、
今回は一気に観ることが叶う。
祈りが必要なこの時世、神に祈るか、悪魔に祈るか???

3月12日(金)よりアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、
アップリンク京都ほかにて全国順次公開


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