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鰺鮨や酒のおかわり躊躇する 魅歌 [日記・雑感]

久々に我がパートナーの運転で、水辺のショッピング・センターへ。
そうか、ばあちゃん(義母)の誕生日プレゼントを探しに来たきりだから、約5ヶ月ぶり?
水彩画のような空の下、ショート・トリップ気分!

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すっかり緑一色となった藤棚の小径に、木洩れ陽が模様を描いている。
ちょっとリゾート地みたいな写真でしょう?
歩くうち、あれ?此処なに?という一画に。
よく観て!盛り上がっているでしょう?
意味不明ということはアートかなと判断。

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気に入っている寿司店に開店一番乗りし、ランチと冷酒を一合ほどいただく。
今夏のメニューらしき鰺寿司も余計に注文。
梅が利いていて、ポン酒のおかわりをしたくなるが、我慢がまん!
ランチはワインならグラス一杯、ポン酒は一合弱と決めている。

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がっかりしたのは、寿司ネタと天婦羅の海老。
コスト・ダウンのためか、サイズや種類がクオリティ・ダウンとなっている。
我々は普段から、食材はその日に”REASONABLE”な店を選んで購入するため
さして物価高を感じずにいたのだが、お仕着せの品に変化が見えるのは淋しい。

鰺寿司から元気を貰い、美加は”REASONABLE”で素敵なデザインのサンダル、
我がパートナーはサマー・シャツ2枚をゲット。
サイズや色が現場にない場合、無料配送してくれるというシステムも初めて知ったぞ~!

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廃屋の枝振りの佳き百日紅 魅歌 [日記・雑感]

素晴らしい百日紅を見つける。
翼をひろげているような枝振り。
字面どおり、三ヶ月以上は楽しめる花。

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長女の瑠奈の夫であるSHUちゃんの山口県の実家より、
絶品のピオーネが届く。
人呼んで”黒い真珠”とのこと。
巨峰よりアクが無く、コクと芳香は遜色のない逸品。感謝!

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毎年、山口県から様々な美味しい品をいただき、
まるで美加がお嫁さんになったみたいな気分である。
大呑ん兵衛の我々夫婦と異なり、どちらかと言えば甘党(?)である先方。
我が地元からお返しできるのは・・・

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今は亡き料理記者・岸朝子氏の著書にも掲載されている、
中野の栗饅頭・栗最中店『こげつ堂』の和菓子!
本日、郵送をお願いした。
コロナ禍になり暫くお会いできないが、喜んでいただけるといいなあ・・・

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"大橋美加のシネマフル・デイズ”No.222『コッポラの胡蝶の夢』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

2007年 米・独・伊・仏・ルーマニア合作映画
フランシス・フォード・コッポラ監督
(Youth Without Youth)
 
幻想譚という謳い文句を見るにつけ心惹かれるが、
映像化となると苦労の種に違いない。
フランシス・F・コッポラが8年間映画製作をせず、
66歳にして欲求不満に苛まれていたときに出会った
このうえなく幻想的な物語である本作の原作は、
世界的な宗教学者ミルチャ・エリアーデによるもの。
 
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人間にとって永遠の願望とも呼ぶべき出来事が、或る男に降りかかる。
悲劇のあとの余りに唐突な変化に、男の運命は動かされてゆく。
主人公ドミニクに扮するのは、演技派ティム・ロス。
小柄な体躯に面長、くぼんだ目元、
エキセントリックな役柄が似合うこの名優は、
あっという間に観客を”幻想譚”に引きずり込む。
人は何処から来て、何処へ向かうのか。
私たちの人生の真の意味とは?
 
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CGを押し出しすぎるとSFの印象が濃くなり、
力み過ぎるとホラーまがいにもなりがちな題材を、
抑制を効かせた演出で仕上げたコッポラ。
 
『ゴッド・ファーザー』(’72)の栄光を持ち出すまでもない立場でありながら、
資金繰りせずに自作を自費で作りあげるインディーズ精神に立ち還ったことに拍手!
美加がコッポラを見直した、渾身の一作である。
 

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.221『恋人たちの食卓』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1994年 台湾映画 アン・リー監督
(Eat Drink Man Woman)
 
これだけ豪華な料理がひしめき合いながら、
”グルメ映画”とは呼び捨てられない一作。
アジア人でオスカー(監督賞)を二度も受賞した数少ない映画監督である
アン・リー初期の”父親三部作”の最後を飾る力作。
 
冒頭の数分は、目を凝らして観て欲しい。
グルメであった亡き父・巨泉のお陰で、様々な有名中華料理店を知る美加であるが、
厨房内に入ったことはない。
本作のファースト・シーン、お見逃しなく!
 
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生真面目な長女、勝気な次女、甘えん坊の三女を抱える、
嘗て五つ星ホテルのシェフであったやもめの父親に扮するのは、
三部作を通じて演じきる名優ラン・シャン。
それぞれの恋に悩む三姉妹を御しきれず、旧友にこぼす父のひとこと。
「ひとは食欲と性欲に一生振りまわされるのさ」 含蓄あるお言葉!
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アン・リー監督は中国料理の美学を伝えたい熱意とともに、
命をいただく”食”と、心を砕く”愛”を人生の二大イヴェントとして並べたのだろうな。
心に身体に、美味しいものを求め続けなければ佳き人生は送れない。
目でお腹は一杯に、心はシャキッとする映画!

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.220『5時から7時までのクレオ』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1962年 フランス・イタリア合作映画 アニエス・ヴァルダ監督
(Cléo de 5 à 7) 
 
アニエス・ヴァルダは、我が人生に多大な影響を与えてくれた偉大なる映画作家のひとり。
80歳を過ぎてからもチャレンジ精神に満ちた作品を発表しつづけ、
2019年に91歳の誕生日を迎えるまえに、惜しまれつつ他界した。
 
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ファースト・シーンはカラー!
クロスの掛かったテーブルの俯瞰に、タロット・カードが並べられていく。
女占い師と、若いヒロインであるクレオの手がカードのうえを交差し、
パッとカメラが切り替わると、
モノクロームで痩せぎすの老女の顔が映し出され、ドキッ!
 観客は魔女の顔を見てしまったような気分になる。アニエス、お見事!
 
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歌手であるらしいクレオは検査結果に怯えている。
2時間後に、がんを宣告されるかも知れないのだ。
午後5時から、分刻みのドラマが進んでゆく・・・
 
気味の悪い大道芸人たち、カフェの人々など、
アニエス作品を貫く実験的な要素も散りばめられ、
いつしかヒロインとともに、パリの街を彷徨うことになる。
 
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音楽担当の若きミシェル・ルグランが出演も兼ね、
インプロヴィゼイションとおぼしき演奏や歌を聴かせてくれるのは、
音楽ファン必見のエピソードである!

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ハイビスカス柄埋め尽くし旅の夢 魅歌 [日記・雑感]

家庭的ではない美加であるが、裁縫の真似ごとだけは好き。
亡き最愛の祖母が洋裁が得意であり、幼いころからミシンを習っていたから。

地元の手芸用品店が閉店セールとなり、超お買い得な生地が出たので、
譜面や原稿を書いたり、空を眺めてワインを飲んだりする
ささやかなサンルームを模様替えした。ハイビスカス柄で、南の島へ行った気分!

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ハイビスカスと呼びたい花を、この時節はよく見かける。
アオイ科フヨウ属の花は種類が多いらしく、
花びらや葉の形もまちまちであり、見分けは難しい。
鉢植えで売られているのはハイビスカスよね?

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長年に渡り歌を聴いていただいているジャズ・ファンのミネリンから桃が届く。
うっとりするような香りが、我が家の小さな玄関にひろがる。感謝!
茨城のライヴハウスで知り合ったおかただが、現在は東北在住ゆえ、
都内のライヴで再会できるのは、もうすこし先かなあ・・・
あたたかい心遣いに癒されるひとときである。

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.219『絞殺』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1979年 日本映画 新藤兼人監督 『絞殺』
 
1977年に実際に起きた開成高校生殺人事件を基に、
新藤兼人監督が脚色・製作も務めた問題作。
主人公の少年がウイスキー瓶をがぶがぶ煽り、こちらに投げつける。
恐れおののく両親を映し出すファースト・ショット!
 
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一人息子を東大に入学させることだけに人生を賭ける両親。
父に西村晃、母には監督夫人でもあった乙羽信子。
二人とも渾身の熱演だが、
殊に乙羽は50代半ばでヌードや濡れ場も厭わず、女優魂を見せつける。
少年・狩場勉に扮するのは狩場勉。同じ名前にがんじがらめ状態、
さぞきつい撮影であったことだろう。
本作の数年後には役者を辞めたと聞く。
 
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新藤作品は画づくりや編集が独特であり、
家庭内暴力という極めて
シリアスなストーリーの軸を、自らぶれさせる。
真の恐怖や悲劇に直面したときに、
人は突飛な振る舞いをしてしまうのだろうが、
わざわざ、まざまざと見せられると、
身震いしていいのか、
ニヤついていいのか・・・。
 
ストーリーとしても、
実際の事件に劇的な要素を大幅に組み込み、
やり場のない状況に追い打ちをかける。
何度観ても拭いきれない後味を残し、
夢にもあらわれる怖い一作である。

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『C.R.A.Z.Y.』 [映画]

昨年12月25日に58歳の若さで亡くなったジャン=マルク・ヴァレ監督
2005年の作品である本作は、同じ日である
クリスマスを誕生日にもつ少年の物語。

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舞台となるのはカナダ・ケベック州、
1960~1980年に渡る。
主人公ザックが母の胎内から生まれるべく
動き出すシーンから、映画は始まる。
父と三人の兄は飾りたてられた部屋で
”Choo Choo Train”真っ最中。なにせ、クリスマス!

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タイプの異なる三人の兄をもつ主人公の、
鬱屈したやり場のない思いが幻想もまじえて描かれる。
音楽好きの父親の影響で、自分なりの音楽世界を築いていくザック。
そのうち、兄たちとは違う自分だけの趣向に気づき、戸惑うことに。
惜しみない愛情を注ぐ母よりも、
自分の理想像を息子に当てはめて
評価の対象にする父を慕う主人公。
届かないものを追い求める気持ちは
わかるだけに遣る瀬無い。

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一枚のレコードに絞られた想い。
タイトルであり、テーマソングとも言える、
せつないラヴソング”CRAZY”
パッツイ・クラインのヴァージョンである。
ウィリー・ネルソンの書いたこの歌い手冥利に尽きる一曲は、
ジャズ系シンガーのカヴァーもあり、
美加もいつか歌ってみようかと思っている一曲。

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せっかく揃った五人兄弟、
ヴィスコンティの傑作『若者のすべて』(60’)よろしく
一人ひとりチャプターに分けても面白かったかなとも思えるが、
ヴァレによるドラマティックな既成曲活用により、個性的な演出となった。

LGBT映画と言い切るにはピースが多く、
多面的な感じかたが出来る一作だが、
監督のリベラルな立ち位置が色濃く感じられ、
ハリウッドで成功してからの
『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)
『雨の日は会えない、晴れの日は君を想う』(2015)にも
繋がっていく貴重な作品と信じる。

7月29日(金)より
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他にてロードショー
2005/カナダ、モロッコ/フランス語、英語/カラー/129分 映倫:PG12 
後援:カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所
原題:C.R.A.Z.Y. 配給ファインフィルムズ 
[コピーライト] 2005 PRODUCTIONS ZAC INC.

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涼風に押され蕎麦屋で昼の酒 魅歌 [日記・雑感]

意外なところで意外な一店『SOBA&HERBS うた』を見つけましたよ!
ちいさな小さな間口、外観はまるで秘密めいた喫茶店。
お菓子などがあるようで、美加の眼中にはなかったのだが、
なんと、本格的な二八蕎麦を出す店と判明!
 
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実は蕎麦に凝った時代もある美加、
若い頃は当時の応援者に数々の有名どころを案内され、堪能したもの。
蕎麦と言えば、日本酒。つい飲み過ぎてしまうため、半ば封印していた部分もあり。
 
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「北海道産の蕎麦粉を石臼で挽き・・・」と聞き、お酒も注文。
山葵の茎を漬けた突き出しとは渋いこと。
風味豊かな細切り蕎麦、つゆも甘くなく、文句なし!
 
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夫婦で切り盛りしているらしき、10席ほどの一店であり、
アクリル板・消毒・換気を徹底していることがよくわかる。
うう、蕎麦に凝っていた時代に、身体が還ってしまった!
きっと、リピーターになるだろうなあ・・・!

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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.218『心みだれて』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1986年 アメリカ映画 マイク・ニコルズ監督
(Heartburn)
 
亭主の浮気も作品のネタにしてしまう強さ、天晴れとしか言えない。
おまけに天下の名女優に演じさせてしまえば、効果絶大。
よくぞやってくれた、名脚本家にして監督であったノーラ・エフロン!
 
エフロン自身を投影したヒロインの
レイチェルに扮するのはメリル・ストリープ。
ファースト・ショットが如何にも思わせぶりでゴキゲン。
友人の結婚式でアーチの下に並ぶレイチェルと、
曲者ふうのジャック・ニコルソン扮するマーク。
中年同士、バツイチ同士の恋が始まる。
 
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「結婚は懲りたわ」と言うレイチェルが、
初デートでメイク・ラヴ後に
カルボナーラをベッドに運んじゃう矛盾。
食べもので釣ったら、また結婚になっちゃうよ、
あら、ホントは結婚したいのね?
 
マーク役はジャック・ニコルソンを持って来るまでもない。
メリルが上手すぎて、相手役なんて誰でもいいじゃないと思ってしまう。
そうかそうか、ニコルソンに演じさせたほうが、
元夫のダメぶりが際立つというものか!
 
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ノーラ・エフロンは本作後にメグ・ライアンを起用した
ラヴ・コメディを手がけ、一時代を築いた。
71歳の病死は惜しまれるが、後輩たちに遺した道は広いはず。
 
無名時代のケヴィン・スぺイシーが物騒な役で出演しているのは、
映画ファンなら知るところ。
ラスト・シーンは何度観てもにっこり出来る。母は強し!!!
 

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