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淑気満つ祖母の墓前にふたりきり 魅歌 [日記・雑感]

最愛の祖母が亡くなったのは、1997年。
我が長女・瑠奈4歳、長男・燿司2歳。
曾孫を見せることくらいしか、恩返しは出来なかった。

以来毎年、一家で大晦日か元旦にお墓参りをしてきたが、
子らが結婚・独立してからは一家4人揃うということが難しくなった。
そう、昨年はサプライズがあったっけ。
既に独立していた倅が、早起きして「ひいばあちゃん」のお墓を掃除しておいてくれたのだ。
朝寝坊の美加は見てびっくり!というわけ。さて、今年は・・・?

2021年の元旦、子らは我々の安全を想い来訪せず、
お墓参りも遅々となっている。
抜けるような冬空の蒼さの下、
連休中を狙って漸くお墓参りが叶った。
さすがに今年は誰も掃除していないよう・・・

DSC_0157.JPG

我がパートナーが軍手をはめて、
丁寧に磨いてくれる。寒がりの美加は縮こまり、
畏まって見ているのみ。
視界にひとがひとりもいない。
普段は喉にきついお線香の香りすら厭わずにいられる、
澄みきった空間。
こういうことを、俳諧では「淑気満つ」と詠むのかも。
この国には愛想が尽きるが、何とか日々笑顔で暮らせているのは、
どんな時も美加を包んでくれる我がパートナーのお陰かな。
帰宅してワイングラスを傾け、そんな夫婦愛(笑)に浸っていると・・・

DSC_0158.JPG

「おお、お帰り」と我がパートナーの声。
倅が父親に何か借りに立ち寄ったらしい。
今更ながら、子らは父親っ子である。
マスクをして玄関に出ると、
おおおおお~!
お前は一休さんか、タイの修行僧か・・・?
本人いわく
「美加さん、『スタンド・バイ・ミー』の
  リヴァー・フェニックスみたいでしょ?」
知らん!伸びるまで会わん!
まあ、この時世だ、ちょうどいいか!


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