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『ムーンライト』 [映画]

太陽より、月の光が好きである。”MOONSTRUCK”も理解できてしまう。
アカデミー賞史上の珍事に翻弄されながら、作品・脚色・助演男優と3つのオスカーを得た
バリー・ジェンキンス監督・脚本による『ムーンライト』がいよいよ日本公開となる。

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原案は舞台化されなかったタレル・アルヴィン・マクレイニーの戯曲
”In Moonlight Black Boys Look Blue”
ともにマイアミのリバティ・シティの公団住宅で育ち、
ともに母親が麻薬中毒であったというジェンキンスと
マクレイニーがめぐり会うことによって生まれた、一編の詩のような映画である。

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いじめられっ子の主人公シャロンが、アイデンティティを模索していく成長過程が
3つのパートに分けられ、幼年、少年、成年と3人の役者が演じる。
執拗ないじめのシーンにも、アートとして成り立つ演出を施す監督のセンスが窺える。


ムーンライト2.jpg

実際の映像に色を足して加工していく”カラーリスト”の手腕も注目される。
アフリカ系の人の体を極めて美しく撮るという意味でも、前代未聞との評判も高い。

ムーンライト4.jpg

殊に素晴らしいのは、オスカー(助演男優賞)を受けた
マハーシャラ・アリが登場するパート 1である。
例え一人でも頼れる人がいれば、生き続けることができると思わせてくれる、
無償の愛にあふれたパート。
短い登場シーンながら、オスカー受賞は当然と想わせる存在感を示してくれる。


3月31日(金)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国公開
配給:ファントム・フィルム
[コピーライト] 2016 A24 Distribution, LLC


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