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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.76『歌え!ロレッタ 愛のために』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1980年 アメリカ映画 マイケル・アプテッド監督 『歌え!ロレッタ 愛のために』
(Coal Miner's Daughter)
 
ブライアン・デ・パルマ作品『キャリー』(’76)で、
シシー・スぺイセクという女優を知った。
スティーヴン・キング原作のホラーであり、
やせっぽちでソバカスだらけの超能力を秘めた女子高校生を大熱演、
オスカー・ノミニーとなった。
実生活では26歳で1児の母であったと知り、驚愕!
 
4年後にシシーが見事オスカーを獲得したのが、
実在のカントリー歌手ロレッタ・リンに扮した本作。
30歳で2児の母となっていたシシーは、13歳から中年までのロレッタを演じきり、
魅力的なハスキー・ヴォイスで、歌もすべてこなしたのだ。
美人ではないが、一度みたら忘れられない個性的な面差しと、
才能にあふれた女優である。
 
歌え!ロレッタ愛のために.jpg 歌え!ロレッタ愛のために (2).jpg
 
原題どおり、炭鉱夫の娘であったロレッタの
歌の才能を開花させる夫に扮するのはトミー・リー・ジョーンズ。
30代から皺の目立つ強面であり、
まさか日本のCMにまで出演するような
人気者になるとは思いもかけなかったが、
本作あたりから、メイン・キャストを演じるようになっていったのだなあと、
懐かしく観かえした。
 
結婚指輪もなかった13歳の少女が人気歌手となり、
6人の子どもの母親でもあったロレッタ・リン。
はかり知れない生きざま。
そういえば、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005)で
ジョニー・キャッシュの妻ジューン・カーターに扮し、
オスカーをゲットしたリース・ウィザースプーンの歌声も見事だった。
亡き父・巨泉が褒めていたっけ・・・
観くらべ、聴きくらべるのも、
映画ファン&音楽ファンの一興かも。

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