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”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.104『オール・ザット・ジャズ』 [大橋美加のシネマフル・デイズ]

1979年 アメリカ映画 ボブ・フォッシー監督『オール・ザット・ジャズ』
(All That Jazz)

子どもの頃からステージに立ち、ダンサー・振付師・俳優・舞台演出家・映画監督として、
ショー・ビジネスの世界に浸りきってきたボブ・フォッシーが、
自らの”死”を一大ショーに仕立てた一作。

彼がフェデリコ・フェリーニのファンであることは知られて居り、公開当時本作は、
フェリーニの大傑作『8 2/1』になぞらえた
ミュージカルなどと騒がれたもの。
おまけに撮影監督にはフェリーニ作品で知られる
イタリア人カメラマン、
ジュゼッペ・ロトゥンノを起用するという凝りよう。
フェリーニ・フリークの美加としては、黙っていられず、
映画館へ走ったっけ。ああ、19歳に戻ってしまう!

オール・ザット・ジャズ.jpeg

ダンサーたちの身体が波打つ。
空気のどよめき、汗の匂いが伝わってくる。
初めて観たとき以上に!
フォッシー自身である主人公に扮するのは、
どちらかというと二番手的な演技派ロイ・シャイダー。
『フレンチ・コネクション』(’71)での
ジーン・ハックマンの相棒刑事役など、スターの脇に立つ渋い存在が、
本作では、しなやかに踊り、歌い、女たちと戯れる。
こんなに派手な役は似合わないはずだが、力演。

オール・ザット・ジャズ (3).jpeg オール・ザット・ジャズ (2).jpeg

”After You’ve Gone””Who’s Sorry Now”などの
古いジャズソングもFEATUREされ、締めくくりは
エセル・マーマンの”ショウほど素敵な商売はない” 
まるで生前葬のような本作を遺し、
フォッシーは8年後に60歳でこの世を去ってしまった。


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